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1991〜バブルが生んだ甘えん棒、女海原をイク!
第1章 瑞代
それからしばらくは、お互いに必要以上に干渉しない恋人ゴッコが続いた。
「生理がないの」
待ち合わせの喫茶店で、瑞代が突然切り出した。
職業柄、土日でも休みの取れない2人は、外回りの営業で平日サボれる聡太が、瑞代の最寄駅まで出向く事が多くなっていた。
「それは、その」
ゴム無しでセックスしていれば、いずれは起こりうる事態だった。避妊していたと、堂々と言えない状況である。
「あの、本当に俺の子か?」
妊娠したかもと、不安な女性にいうセリフでは無いが、思わず聡太はそう言ってから後悔した。
「ひどいよ聡太!とにかく明日は病院行って来るから。お金用意しといてね」
つまりは強制堕胎するので、責任とって手術費用くらい出せと言うわけだ。
「あの、責任と言うなら結婚って言うのはないのか?」
聡太は瑞代を愛してはいなかった。
ラブではなくライク。若い2人が身体を求めあっただけ。恋人と言うのかも怪しい所だが、それ以上の関係を望んでいなかったのは事実だ。
「私は聡太が好きよ。でも子供は早すぎる」
美容師として店を任されるのが、瑞代の数年後の目標だった。それに好きは、愛してるでは無い。

結局、妊娠していた瑞代に金を渡したのが、聡太が彼女に会った最後だった。
瑞代の手解きのおかげで、変な自信だけがついた恋愛モンスター童貞は、この日から下半身の赴くままに、愛のないSEXを続ける最低オトコとして、その道を歩むのだった。
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