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性欲部
第2章 1学期終業式の後で
おっと、僕のキャラの話に戻そう。
そう、僕は、優しい。それは、ありとあらゆる生き物や機械器具に対して、優しい。
僕は、人を殴ったことがなく、そして怒ったこともない。
「ケイタは、将来、世界でいちばんモテる男になる。だから、何があってもめげないで。くじけないで」
母親が口癖のように言っていた。
…しかし、リアルはそう、上手くいかない。僕は、非常に消極的なというか臆病な人間であった。いわゆる対人コミュ障であった。歴代のクラス担任教師から<孤立児童、寡黙生徒>のレッテルを貼られ、要注意人物とされていた。


中2の1学期の終業式の日。
校長が、長話。ほとんど聞いていなかったが、ときおり
「せいよく部」
という言葉が、聞こえた。
せいよく部?まさか、性欲のことじゃないだろうな?ふだんニュース番組を見ない僕には、何の話をしているのかよく分からなかった。体育館のフロアに並んで座っている生徒たちが、みなニヤニヤしたり、顔を赤らめたりしているので、おかしな感じだった。
校長の話が終わると、生活指導部長の教師がマイクを握り
「おまえら!」
と怒鳴った。いつものことだ。
「おまえら!しっかりと、セックスしろよ!」
えっ?
僕は、耳を疑った。いま、あの先生、セックスって言わなかったか?
すると、生徒一同が声をそろえて
「はーい!」
と叫んだ。
…ちんぷんかんぷん。
すると先生が
「よしっ!」
と応じ
「詳しくは、クラス担任から話を聞くように」
といって、生徒一同を解散させた。

今の先生の話は、どういう意味なんだ?僕はよく分からないままに、クラスの教室に帰った。
担任の女子教師が、10枚つづり1部のプリントを生徒に配った。表紙に
<少子化対策◯◯部設置臨時措置法 先生の指示があるまで開いてはいけません>
と記されている。
◯◯部?
開いてはいけません?何が書いてあるんだ?そおっと開こうとすると、担任が
「ゴホゴホ、うんうん、えーとえーと」
となんだか話しにくそうにして、話し始めた。
「では、みなさん、1枚目を開いてください」
開いた。
<このページは、男子が読んでください。もちろん、女子も読んでもかまいません>
「え…っと、男子の皆さんは、とくに念入りに呼んでください。あ、声に出してはいけません。黙読してください」
そう言い終えると、担任は肩の荷を下ろしたようにどさっとイスに座り込んだ。
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