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彼女が突然おっパブで働きたいと言い出した!
第24章 吉内の芸人時代の先輩
番長は芸人を10年近くやった後引退し、出身の名古屋に帰り不動産会社に就職した話は聞いていた。

「名古屋で就職した後、なんだかんだで家売れてな~。そしたら東京の支店に異動できたんだよ。名古屋も悪くは無かったが、やはり東京は凄いぞ!あはははは。」と相変わらず豪快な話し方だ。

番長は昔から人に自慢をするような人では無かったので謙遜しながら話すものの、物凄い家を売ってるのだろう。

芸人時代の番長はお世辞にもきれいな格好をしているとは言えなかったが、今は高級スーツを着てブランドの時計をしている。

「よっちゃんは辞めた後マネージャーになったって聞いてたけど・・」

「番長!まだ俺マネージャーやってるんですよ。」

「おおっ!そうかそうか。まだお笑いに携わってるんだね。それは良いことだよ。」

「有難うございます!」と俺は頭を下げた。

「ここで話してるのもなんだから、良かったらマンションの中で話さないか?今日はここ俺しか来ない予定だから。」

「え、はい。俺も会社まだ戻らなくても大丈夫なんです。」

「ははは。部屋にお客様用の飲み物あるんで!」と言ってエレベーターに乗り、部屋に案内してくれた。

このマンションはタワーマンションで窓からの景色は最高だった。

「うわ~!番長タワマン凄いですね~。俺には一生買えそうにないですが。」

「よっちゃん沢山タレント売り出してお金稼いで家を買う時は俺に相談してくれよな。あははははっ。」

「コーヒーで良いかい?」と言ってキッチン近くのテーブルに缶コーヒーを置いてくれた。

このマンションの部屋はまだ築浅で見に来たお客さんにイメージをしやすいように家具を置いている。

「あ!有難うございます。」と俺は礼を言って椅子に座った。

俺は必死に働いても一生こんな凄い2LDKマンションは買えないだろう。

「よっちゃんもし金を稼ぎたくなったら不動産業界は良いぞ!あはははっ。」と勧められたが俺にそこまでの営業力があるように思えなかった。

缶コーヒーを飲みながら「番長に久しぶりに会えて嬉しい。」という気持ちがバンバンと溢れていく。



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