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真面目で優秀な、憧れの生徒会長はDQNに弄ばれます
第6章 爪痕
「そういえば、体育の授業の途中から見てないような……」
「ねえ、そういえばさ」
「なに?」
「衣原さんって、秋山カズオと付き合ってるって噂あるよね?」
「あ……」
再び、教室がザワつく。
荒れた教室。
消えた舞。
そして噂。
疑惑が確信へと近付いた時……
「それはまだわからないから、とりあえず誰か教室片付けておいてくれない?私は職員室行ってくる。もうすぐ4時間目始まっちゃうし」
鮎美の冷静な言葉が浮き足立ちかけた生徒達に一呼吸を置かせる。
(やっぱりしっかりしてるな、八木さん)
ふと、この教室で漫画の話をした時の鮎美を思い出す雅明。
そういえば、鮎美はいつもこうだったと振り返る。
無表情で暗い訳ではないが、あまり感情を出さず、冷静に物事を見ていた。
(秋山カズオが不良代表なら、八木さんは優等生代表だな)
職員室へ向かう鮎美の後ろ姿を見ながら、しみじみと雅明はそう思った。
「ねえ、そういえばさ」
「なに?」
「衣原さんって、秋山カズオと付き合ってるって噂あるよね?」
「あ……」
再び、教室がザワつく。
荒れた教室。
消えた舞。
そして噂。
疑惑が確信へと近付いた時……
「それはまだわからないから、とりあえず誰か教室片付けておいてくれない?私は職員室行ってくる。もうすぐ4時間目始まっちゃうし」
鮎美の冷静な言葉が浮き足立ちかけた生徒達に一呼吸を置かせる。
(やっぱりしっかりしてるな、八木さん)
ふと、この教室で漫画の話をした時の鮎美を思い出す雅明。
そういえば、鮎美はいつもこうだったと振り返る。
無表情で暗い訳ではないが、あまり感情を出さず、冷静に物事を見ていた。
(秋山カズオが不良代表なら、八木さんは優等生代表だな)
職員室へ向かう鮎美の後ろ姿を見ながら、しみじみと雅明はそう思った。