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儚き陽炎
第1章 きっかけ
真由子
大学生の頃の彼女は、俺には無縁の世界で生活していた。
地方の大地主の長女として、生まれた時からお嬢様だった。
父親が始めた喫茶店に、時々、手伝いに来ていて、アルバイトの俺には
憧れの年上の女性だった。
卒業後も就職せず、ピアノの講師をしていた。
24歳で親の進めで見合いし、そのまま結婚した。

30歳過ぎから、喫茶店を任されて常連さんの人気者であった。
名前は、真由子
髪の毛は長く、週2回エアロビクスに通うスレンダーな人妻。

だけど、真由子には誰も知らない「秘密」がある。
それは、俺と真由子しか知らない「二人の関係」

あるパーティーの後、酔って俺のマンションで休もうと誘う俺を、
疑う事も無く、着いて来て、パーティー用のロングスカートから、普段のスカートにリビングの隣の和室で着替える真由子。

ソファーで並んでビールを飲み、楽しい時間を過ごしていて、

だが、俺の心の中は欲望が渦巻きタイミングだけを、待っていた。

真由子がグラスを置く、俺も置く。

いきなり、肩と首を掴み引き寄せ、唇を奪う。
「・・・嫌」
暴れる、真由子。
無言で抑えつける俺。
舌を無理やり押し込み、激しくこねまわす。

「・・・」
「・・・」

暴れなくなって、おとなしくなった真由子。

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