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儚き陽炎
第1章 きっかけ
ベットに移り、俺の腕を枕に体を寄せ俺の乳首を右手で持て遊ぶ。俺から、吸っていたタバコを取り上げ、吸い出し煙りを吐く。
「吸うの?」
「ううん、真似しただけ」
楽しそうに、微笑む。
俺は、子供のようにはしゃぐ真由子に戸惑いタバコを消し、見つめる。
「・・・真由子さんと、こうしている事が、夢のようだ」
「私もよ」
「まさか、人妻の真由子さんが、今俺の隣りで・・・」
「うん、貴方とこんな事になるなんて」
「俺は、真由子さんに憧れていたから・・・」

「何となく、気づいていたよ」
「だいぶ前、夜中に電話してきたでしょう」

「いつ頃?」
「結婚してしばらくして」
「無言で切る寸前に、一言言って切ったでしょう」

「どうして、俺だと」
「貴方の声だとすぐ解ったわ」

「ご主人、隣りに居た?」
「うん、居た」

「酔って、君を愛しくなり・・・我慢出来なかった」
「やらしい言葉残して、切るなんて」

「君を想い切なく、君を汚したくなった」
「何度も頭の中で、君を、真由子さんをやらしく犯して自分を慰めた」

「今日・・・みたいに」
「いや、もっと激しく虐めて・・・犯している事を妄想してオナニーしていた」

「私、どんな事されるの」
「真由子さんが誰にも言い得ない様な事」
「俺と真由子さんだけの秘密の行為」

「今日の事も・・・言えないよ」

想いだしたのか、声が小さくなる。
「二人の秘密さ」
「うん、そうだね」
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