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幼霊の谷【改】
第1章 24歳の青年、秋人
「しかし…ここはいいところだなあーっ。街と違って、空気がうまい。車も少ないし、山もきれいだ。ああー。こんなところに住みたいなー」
つぶやいたのは、この某会社に今年6月に中途入社した、24歳になる青年、秋人(あきと)。

「おまえ、なにオジンくさいこと言ってるんだ?オレより一回りも若いくせに!」
と、背後から突然、肩をどやされた。
いつものことなのでだいぶ慣れてはきたが、やはり突然やられるのでビックリする。

「僕はただ、この風景の素晴らしさを言っただけですよーっ、先輩ー」
秋人は、慌てて弁解する。
「そりゃ、ここは開発もされずに自然がいっぱいだもんだ。気持ちは、わかるわかる。ただ、この辺りが今まで開発されなかったのには、わけがあるんだ」
「どんなわけですかー?」
「実はな…」
と先輩社員が声を潜める。

「出るんだよ」
「ん?」
「出るんだよ、これが」
と先輩社員は、両手を前にだらんと垂らして、恨めしや~という仕草をした。
「えっ…」
血の気が引く。冗談でも、こいつが言うと本当のことかと思ったりする。
「と、冗談。ワハハハハーッ!」
と先輩社員は一笑に付したが、その目が笑っていないことに気づく秋人だった。

先輩社員は笑って、奥に引っ込んだ。奥に引っ込みながら先輩社員はつぶやいていた。
「そうか、あれからもう30年になるんだな。生きているのか死んでいるのか。たとえユーレイでも会いたいもんだー。姉ちゃん…」
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