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第5章 乳母…5

何かを内に秘めているあおいに川口は気づかない訳は無かった。
それでも自分から話さない限り聞こうとは思わなかった。
あおいは食欲が減り、笑う事も少なくなり、笑っても以前とは違い作り笑顔をしているように思えた。

何よりも、あおいを抱いた時の感じ方が違っていた。
どちらかというと受け身だったあおいは何度も何度も求め、激しくなっていた。

川口は激しいあおいはウェルカムだったが、彼女の中で心が乱れていたのを痛い程感じていた。

スキンシップをせがみ、キスをせがむ…
ハグをせがみ、セックスをせがむ…

あおいの思う通りにしてあげていた。

でも、彼女はイカなかった。
濡れ方は凄かったが、どんなにあおいの望み通りにしでも、あの切ない憂いを帯びた表情で感じるあおいが居なくなってしまっていた。