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乳母…めのと
第4章 乳母…4
あおいは、川口の探偵事務所に向かっていた。
歩道橋周辺のお店にある防犯カメラの録画を川口が手に入れてきて、そこに知人や、不審人物がいるかを確認するためにやってきたのだ。

歩道橋から落ちた時間の前後1時間だった。各方向からの防犯カメラ画像だったので、早送りをしたり、一旦停止をしたりと画面をずっと見つめていた。

しかし、犯人だと思っていた桜田の姿はどこにもなかった。

「居ませんか?」
「はい…」

まだお腹が大きく、幸せそうな顔をしながら道を歩く自分の姿が映し出されたときは、思わず涙が出てしまった。

「辛かったですね。」
川口は優しくあおいに声を掛けた。

あおいはハンカチで涙を拭き
「大丈夫です。ありがとうございます。」
無意識にお腹を撫でていた。

「ご飯を食べに行きましょう!お腹空いたでしょ?」
川口は立ち上がり、あおいの手を取った。

「かならず犯人を見つけますから!」
力強く川口は言いうと、あおいは涙を拭い笑顔で深く頷いた。




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