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乳母…めのと
第4章 乳母…4
そとに出て、川口がホテルにあおいを案内したのだ。
「ここのホテルの最上階にあるレストランだよ。」
この辺りの高級ホテルだ。
「まぁ、こんな?お高いんでしょ?」
「お客様の接待だよ。あおい様の。」
「そ…そんな…こんな高級な接待なんて…気後れしてしまうわ。」
「ははは。ここのランチはお得なんだよ。知り合いがシェフになってね。大丈夫、さぁ、行こう。」
川口はあおいの手を握った。

「こ…こんにちは。あおいさん?」
あおいは振り返ると、ベビーカーを引いた女性がいた。
「あ…あおいちゃんの…」
「そうよ。覚えていてくれたのね。」
「あ、は…はい。」
川口をちらり見て
「ご主人?」
と尋ねた。
「違いますよ。」
あおいは手を振りながら否定した。

「仕事関係の者です。」
川口がスッと出て言った。

余計な詮索をされそうな気がしたのだ。

「そういう訳で…失礼します。」
あおいは軽くお辞儀をした。

そして、二人はホテルのエレベーターに乗った。

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