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夜の営みを10倍楽しく過ごす方法
第5章 まきこ(38歳)
「おじょうさん…どうしたのかなぁ…」
「くすんくすんくすん…くすんくすんくすん…くすんくすんくすん…」
「おじょうさん…泣いてばかりいたらなにを言おうとしているのかがわからないよ…」
「だって…くすんくすんくすん…くすんくすんくすん…くすんくすんくすん…くすんくすんくすん…くすんくすんくすん…くすんくすんくすん…まきこね…フラれちゃった…フラれちゃった…」
「フラれちゃったって…」
「息子にフラれちゃった…女として見てくれない…好きだったのに…好きだったのに…くすんくすんくすん…くすんくすんくすん…お嫁さんに…取られちゃった…くすんくすんくすん…」
「困ったなぁ…」

イケメンの魔法使いは、ひと間隔を置いてからアタシにこう言うた。

「う~ん…よく分からないけれども…おじょうさんは息子さんのことを愛していたのだね…」
「うん。」
「気持ちはよくわかるけど、息子さんは母親から離れて行く日がくるんだよ…もしかして、おじょうさんは息子さんを出産してから19年間夜の営みがなかったみたいだね。」
「うん。」
「もうすぐダンナさんが帰ってくるよ…ダンナさんは今ごろおじょうさんを探しているかも知れないよ…いまのうちならまだ間に合うよ。」

アタシは、イケメンの魔法使いさんの言うとおりにダンナのもとへ向かって行った。

ところ変わって、品川駅の京急の改札口にて…

ダンナと再会したアタシは、ダンナにどうやって言えばいいのか分からなくなっていたので、その場から逃げ出そうとしていた。

「おい…待ってくれ…なあ…」
「イヤ!!」
「どうしたのだよ…」
「だって…くすんくすんくすん…くすんくすんくすん…」

アタシは、くすんくすんと泣きながらダンナに今の気持ちを伝えていた。
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