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幻の果てに……
第3章  悦楽


 大きなベッドとはいえ、さっきまでとは距離が違う。まるで、手を伸ばせば届きそうな距離。
「あぁんっ!」
 膝を曲げてしゃがんだ静香に、和斗の塊が入って行く。
 大学時代から、何度も一緒に風呂に入ったことはあった。でも、間近で露わになった秘蕾を見るなど初めて。それも今は、男の塊が挿いっている。
「はぁっ、あぁっ」
「ほら、梨央も。気持ち悦くなろう?」
「ん……」
 浩太に促され、秘蕾に塊を付けた。
「はぁっ……」
 目の前の刺激的な光景のせいで、私も欲しくなってくる。
「ほらっ」
 浩太にウエストを支えられ、一気に貫かれた。
「あぁんっ!」
 いきなりの快感に、眩暈がしてくる。
 そんな視界の中、静香は腰を上下させていた。後ろから、両方の乳房を揉まれながら。
「梨央っ。悦いよ……。凄く、締まってる……」
 また促されるように上下すると、塊に奥まで犯されていく。
「あぁっ、んんっ、はぁっ」
 乳首を摘ままれ、動く度に刺激が与えられる。
 抜き挿しの度に聞こえるグチュグチュという音が、自分なのか静香のものなのか分からなくなっていく。
 知らない男とのセックスだけでも刺激的なのに、目の前には静香がいる。そして和斗は静香を感じながらも、私を見ていた。
 きっと浩太だって同じ。私とのセックスに感じながら、静香と和斗の様子を鑑賞している。
 そんなことを考えている私も、浩太の塊に犯されながら、二人のセックスに感じていた。
 四人一緒に気持ち悦くなれる。
 戸惑いも消え、ただ快感に酔う。
 それは、どんなセックスでも同じ。
「はぁんっ、あっ、あぁんっ」
 自分でも、淫らな動きをしていると分かっている。
 それでも快感と視覚に煽られ、止められなかった。
「あんっ、ヤぁっ、もうっ、あぁっ」
「イきそう? いいよ、イって」
 耳元での言葉にも導かれる。
「ヤぁんっ、んんっ、イくぅっ! あぁっ……」
 浩太に寄りかかっても、塊は奥まで挿いったまま。
「んんっ……。はぁっ……」
 息を整えようとしても、猛ったままの塊が邪魔をする。
 また少しずつ、快感が生まれ始めた。



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