この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
幻の果てに……
第5章  初体験


「梨央、です……。32です……」
「へえー。若く見えるね。乾杯」
 差し出されたカクテルと、取り敢えず乾杯した。
「あの……」
「たまに来てるんだ。ノンケの女の子って、可愛いから」
「ノン、ケ?」
 初めて聞く言葉。
「ゲイ……。レズビアンじゃないってこと。梨央はそうでしょ?」
 頷きながらも、薫を見つめてしまった。
 同じ女性を、恋愛対象だと思ったことはない。でもこの店にいるということは、セックスが目的なんだろう。
 女性とのセックス。
 考えたこともなかった。
「優しく教えてあげるから。ねっ」
 そう言われても、彼女は挿入する性器を持っていない。それなのに、セックスが成り立つのだろうか。
 今更触るだけや指の挿入だけじゃ、満足出来ない。それならオナニーと同じ。
「心配しないで。気持ち悦くしてあげるから……」
 耳元で囁かれると、鼓動が高鳴った。
 私がこの店へ来るのは、気持ち悦くなるため。他には何も求めていない。
 薫を断っても、別の男性が声をかけてくれるだろう。でも、興味もあった。
 日常を忘れて、違う自分になりたい。
 この店へ来るのは、そんな理由もあったから。
「私……。女性同士は、何も知らないけど……」
「大丈夫。私に任せて? 梨央は何もしなくていいから」
 ウイスキーのロックを頼み、一気に飲み干す。
 決断するには、勇気が必要だった。
「いけるじゃん」
 薫は笑っている。
「はい……。教えて、ください……」
 相手が女性なら、万が一でも妊娠することはない。
 どんなことをするのか分からないが、任せればいいんだろう。
 女性とは、処女のようなもの。薫はそれを分かって誘っているはず。
「じゃあ、行こうか」
「はい……」
 彼女に肩を抱かれ、緊張しながら店を出た。



/91ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ