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幻の果てに……
第5章  初体験


 ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆


 シャワーを浴びていても、緊張は納まらない。それどころか、鼓動が益々早くなっていく。
「梨央」
 全裸の薫が、バスルームへ入ってきた。
「え……」
 つい、背中を向けてしまう。
 一瞬見た彼女は思っていたより細身で、胸は小さ目。でも、当たり前だが男性のような性器は無い。
「あの……」
「一緒に浴びよう?」
 そう言うと薫はザッとシャワーを浴び、ボディーソープを付けた手で乳房を撫で出来た。
「あっ……」
「イイ?」
 女性同士で、こんなことをしているなんて。
 今まで以上の背徳感を覚えた。
「あんっ」
 乳首に指が触れると、ボディーソープの滑りで快感が増している。
 薫に促されて膝を付き、浴槽に掴まった。
「はぁっ」
 後ろから、密着して乳首を弄ってくる。
「硬くなって、勃ってるよ……」
 耳元で言われると、全身が痺れる感覚。
 ヌルヌルした感触に、浴槽を強く掴んだ。
「あっ、んんっ」
「可愛い声、もっと聞かせて……?」
「ヤっ、恥ずかっ、しいっ、んっ」
 自分の声がバスルーム内に響き、それにも責められているよう。
「梨央は感じやすいんだね。可愛いよ……」
 相手は女性なのに、本当に感じてしまっている。
「あぁんっ」
 乳首から離れた指に、秘蕾を探られた。
 密とはまた違う、ボディーソープの滑(ぬめ)り。後ろからというのも、刺激的だった。
 クチュクチュという音も響き、耳に入ってくる。
「あっ、あんっ」
 首すじを舌が這い、思わず背中を反らした。
「梨央……」
 声だって女性のもの。でも、慣れた囁き方に煽られていく。
「あぁっ」
 指が場所を変え、秘蕾へと入る。
 抜き差しされる度、グジュグジュと卑猥な音。複数の指に、中を責められた。
「んっ、はぁっ」
「梨央のココ、締め付けてくるよ? いやらしいね……」
「ヤぁんっ、んんっ」
 背中には、薫の胸が当たっている。それに戸惑いはあっても、体は素直に反応してしまう。
「コレだけじゃ、イけないよね? ベッド行こう?」
 少しボーっとした私を、薫が洗ってくれた。
「んんっ、はぁっ」
 ボディーソープが入った中まで指で洗われ、もう体が熱い。



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