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幻の果てに……
第1章 誘惑
◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆
「んんっ……」
和彦の下が首すじを通り、喘ぎが漏れてしまう。
別の店で少し呑んだ後、誘われるままラブホテルに来てしまった。
戸惑っていたのは最初だけ。シャワーを浴びてからは、もう決心していた。
先にシャワーを浴びた彼と、自然にベッドへ。
コンドームは着けて欲しいと言うと、彼も私を妊娠させる気はないと言ってくれた。
愛し合うだけでいいと。
「はぁっ」
夫とは違う愛撫。
夫とは違う指使い。
それらに翻弄されていた。
「んんっ」
舌が首すじを辿り、胸元へと。
「あんっ」
揉まれていた乳房に軽くキスをされ、乳首をしゃぶられる。
「んんっ、あっ、あぁっ」
久し振りのセックスに、自分を見失っていく。
一人の女として、快感に喘ぐだけ。
「はぁっ、あんっ」
「梨央……」
耳元で囁かれ、それだけで全身が震えた。
「挿れるよ……」
脚を開かれ、塊が挿入される。
「あぁっ!」
ひとときだけの恋人。
今は快感に酔いたい。
そう思えるくらい、私は飢えていたんだろう。
「はぁんっ、あんっ」
奥深くまでグラインドされ、和彦の腕を掴んだ。
大学時代の恋人を合わせても、私は三人しか男を知らない。
彼が四人目。
でも、そんなことはどうでもよくなっていた。
「あぁっ、んっ、はぁっ」
逞しいものに、全身が犯される感覚。
背徳的な思いが、余計に快感を強めていく。
「あんっ、はぁんっ、んんっ」
「梨央……。淫らだね……」
そんな言葉にも、昂(たか)められてしまう。
秘蕾(ひらい)からは、グチュグチュといういやらしい音。
「あぁっ、はぁっ」
ねだるように、彼の腰へ腕を回した。
「梨央。気持ち悦い?」
「んんっ、イ、イイっ、あんっ」
そんな言葉、誰にも言ったことがない。
今日だけ。今だけの恋人だから口に出来る。
「あっ、もっとぉっ、あぁっ」
熱いのは、体だけじゃなく心まで。
自分でも分からない。会ったばかりの人と、どうしてセックスしているのか。
「あんっ、んんっ」
グラインドを続けられながら乳首をしゃぶられ、ギュっと目を瞑った。