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初ぷりん
第1章 雪
東京では春一番が吹くころ、

聡(さとし)は車で長野へ


冷たい北風が吹く中、

横風に煽られないように上信越道を

いつもよりゆっくり走られせた。


「かなり強い風だな。
下道はところどころ雪もあるし、
長野はまだ雪でも降っているのか?」


いつも長野への出張には、新幹線ではなく車にしていた。

毎月始めに4日間ほどいくので、疲れは感じるけど、

仕事のパソコン、書類や衣類など荷物も多くなり、

移動を考えると車の方がいい。

普段から営業で車の移動をしているので

4時間、5時間はあまり苦を感じることはなかった。


かえって荷物をコロコロ転がしながら、

電車で移動することの方が 、

疲れを感んじるくらい。


「さあ、長野インターだ。今日はそのままホテルに行くかな。」


まだ、昼すぎで昼めしも食べてないのに、

運転だけで都合よく

一日の仕事を終わろうとする性格だった。


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