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初ぷりん
第1章 雪
「ねぇ、ちょっと教えて欲しいんだけど、地元の子でしょう?

この近くに美味しい蕎麦屋さん知らない?」

聡は、昼めしを食べたくてコンビニに寄った

わけではなく、

いいところを調べるためだったので、

ここで彼女との話をするネタとしはよかった。


ただ答えてくれたらだけど。


「えっ。」

いきなり話を変え過ぎて、戸惑っていた。


「何度か家族で行ったことがある蕎麦屋さんで、

美味しいとかもわからないですけど。」


「いいよ。近いの?」



「この道を市内にむかった、直ぐです。」


「そんな近くにあるの?じゃあ行ってくるよ。

ありがとう。

車のキズのことは気にしなくていいから。」



聡はいちゃもんつけることや、

電話番号を聞いたり、そこからの何かを求めることも

下心は隠してこのひとときの偶然の出会いを

終わらせ、車を走らせた。





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