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狼に囚われた姫君の閨房録
第28章 平助、死す!
平助と三樹三郎の実力は伯仲していた。 
月光の中、地面の上で転げ回り、なかなか決着がつかない。
あちらこちらで、怒号と断末魔の声が響く。
伊東派と戦っている歳三たちに、平助の援護はできない。
(私が手助けしなくちゃ……)
胸もとの懐剣を抜くと、私はジリジリと二人に近づいた。
三樹三郎に斬りかかれば、仕留められなくても隙ができる。その隙に、平助が三樹三郎を討つだろう。
私が地面を蹴ったのと、矢が宙を切り裂いたのが同時だった。 
「っ!!」
間一髪でかわすと、私は板塀の影に潜んだ。
(新手!?)
矢は次々に飛んできて、伊東派を援護した。どこから飛んでくるかわからない矢に、歳三らも攻撃を緩めざるをえなかった。
「ぐうっ!」
そのうちの一矢が平助の胸を貫いていた。平助はやけにゆっくりと私の前で崩れ落ちた。
「平助ぇ〜っ!」
新八が絶叫した。
一瞬、戦闘が止まった。
その隙に、伊東派は撤退した。
追撃する余裕はなかった。平助がほぼ即死状態だったのだ。
「大八車、もってこい!屯所に運ぶぞ!!」
左之助の絶叫が、闇夜に虚しく響き渡った。
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