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狼に囚われた姫君の閨房録
第36章 伊東を新選組に迎えたわけ
私は縁側に座り、三樹三郎は柱にもたれていた。西の空が橙色に染まっていく。
「新選組が見逃したとはどういうことぞ?伊東は新選組を裏切り、父の暗殺を企み、藤堂平助の命をも奪った。許すはずがあるまい」
「だったら、なんで俺を追い続けなかった?」
三樹三郎は声を荒げた。疑問というよりは怒りか?
「油小路で俺を追撃しようと思えば出来たはずだろうが。なぜ、ほっといた?」
「藤堂平助が瀕死の重傷だったからであろう」
「その後だ。体勢を立て直して追いかけりゃいいのに、知らん顔だった。土方らしくねえだろ」
「なぜ、そんなことを気にかける?追討して欲しかったのか?」
「俺が知りてえのは、土方が何を企んでたかだ!あいつは兄を警戒してやがった。山南もな。なのに、参謀として迎えやがった。なぜだ!?」
私は三樹三郎を見上げた。
言われてみて、思い出した。あの時、歳三は、
「欲しかったのは伊東じゃねえ。伊東派のやつだ」と。
そして、歳三が命も奪わずに放置した鈴木三樹三郎。まさか、歳三が欲していたのは……
「その方なのか?歳三兄上さまが求めていたのは」
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