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狼に囚われた姫君の閨房録
第15章 池田屋事件(前編)
長い廊下の突き当たりに、小部屋があった。中は緋色に統一され、布団が一組敷いてあった。
「この小部屋は……」
「休憩室だ。ほんとに休憩するわけじゃねえけどな」
左之助は私にせっかちに唇を重ねた。
「嫌なら、嫌だって言ってもいいぜ」
私はかぶりを振った。
芹沢暗殺協力の報奨として、総司と一に愛されることを望んだとき、左之助が不満そうにしたのは気づいていた。
「兄上さまのお望みのままに……」
「わかった。好きにさせてもらう」
左之助は私の肩を抱いて、寝床に横たわらせた。帯をといて着物も肌襦袢も取り去る。
左之助も着ているものを脱ぎ捨てた。
手のひらくらいの乳房をそっと掴む。乳房にしゃぶりつき、乳首を舐める。
女の喜びが全身を貫く。
「ぐっ……うん……ひゃっ」
乳暈を舌で辿り、口に含んだ乳首が転がされる。むさぼるような愛撫。私は今左之助に賞味されているのだ。
「もっと、快くしてやる。お前を一番満足させられるのは俺だからな」
優しい声音とは裏腹に感じる総司や一への対抗心。そういえば、左之助に抱かれたことは数えるほどしかない。
乳房を甘噛みしながら、左之助は足の間に手をもっていった。敏感な尖りを撫でた。
「んっ!」
女の弱点を左之助は執拗に攻め、私を翻弄する。そして、両脚を大きく広げた。
口での愛撫を待っていたら、いきなり灼熱の剛棒を突き入れられた。 
「うっ!うくっ!!」
まだよく濡れていない。なのに、激しい抜き差しが始まった。
左之助の肉茎が胎内をめちゃくちゃに突きまくる。激しい抽送に、女唇が悲鳴を上げる。
私は左之助の両腕にしがみついた。左之助はいっそう私を深く串刺しにしていく。
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