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おとなりの、ひとづまと。
第3章 両親の秘め事からの。
 そして、おれは今、上半身裸で洗面台の前に立っている。
 ズボンを脱ぎ、そのまま一緒にパンツも下した。
 チンポがギンギンに勃起してしまっていた。
 完全にいきり立っていた。いや、その気持ちもよく分かるのだ。
 左肘を骨折するまで、ほぼ毎日、日課となっていたオナニーを、骨折後は殆どしなくなっていたから、チンポなりに溢れる想いがあるのだろう。
 しかし、だからと言って、いきなりこの様をさくらさんに見せつけるのはどうかと思う。
 ふにゃちんから、勃起するまでの過程を見られるのは致し方ないけれど、いきなりフル勃起してるのを見られるのは、何だか恥ずかしい事の様な気がしてしまうのだ。
「アンタ何期待してんの?」とか「あたしの前で勃起するなんざ百年早いんだよ!」とボロカスに言われる様な気がしてしまう。
「――けど、急には収まらないんだよなぁ。適当に何処かで抜けりゃ、少しは落ち着いてくれると思うけど、今すぐはどう考えても無理だわ」
 そう言い、おれは、鏡越しに勃起チンポを見て、亀頭を指先でピンっと弾いた。
 取り敢えず、風呂場へと入る。
 他人の家だが、全く同じデザインなので、一瞬自分の家にいる様な錯覚に陥ってしまった。
 椅子に腰掛け、シャワーを出した。
 お湯から水に切り替え、もしかしたら少しは落ち着くかもしれないと思い、水を勃起チンポへと掛けてみる。
「うわ、冷たい。くうううう……」
 思わず、声が漏れ出た。いう間でも無く、チンポは全く萎んでくれない。
 コレに関してはもう諦めるしかないと思う事にした。
 さくらさんなら、笑って流してくれる可能性も多いにあるよな、と淡い期待を胸に秘めつつ。
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