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おとなりの、ひとづまと。
第3章 両親の秘め事からの。
 それから、そう時を待つこと無く洗面所の方で物音がした。
 さくらさんが着替えを持って来てくれたのだろう。
 今から、身体を拭いてくれるのか、さくらさんが。そう思うと感慨深い。
 一度、母や看護婦さんから身体を拭いて貰った事はあったが、上半身と足だけとかだった。
 看護婦さんからは上半身だけでも結構興奮した事を思い出す。
 何だか、悶々としてしまう。この状況でチンポを萎ませるなんて無理な話だよ、と改めて諦める。
 風呂場の扉が開いた。
 さくらさんが入って来た。
 彼女は、裸に、白いバスタオルを巻き着けた格好だった。
 おれは、その姿を見て、思わず「え、ウソ」と声を発していた。
 身体を拭いてくれるだけだから、甚平のままで来ると、勝手に思い込んでいたのだ。

「――んじゃあさ、身体拭いてあげるから、立ってよ。ギプス濡れない様に、ビニール袋で包むでしょ?持って来てあげたから」
 さくらさんはそう言うと、おれの目の前に立った。
 身体に巻かれたバスタオルは、いい具合に胸の谷間を作り、いい感じに太腿を晒してくれている。
「あ、あの、さくらさん、ちょっと、いいですか?」
「ん?どうした?急に改まって」
「い、いや、実は、おれ、何て言うか、骨折してからオナニーしてな……あ、いや、なんかよく分かんないけど、チンポが立っちゃってて、それで、このまま立ったら、チンポも立っちゃってるってゆう、笑え無い感じで……」
 おれは、恥ずかしくて死にそうになりつつも正直に告白した。
 さくらさんは、にやにやと笑みを浮かべて、おれの事を見ている。
 そして、その恥ずかしい告白に対し、何ら発言はせずに、おれの右手を掴んで、ぐいっと引き上げる様に立たせてしまった。
 そのまま、チンポの話題には触れずに、持って来たビニール袋でギプスを包み込んでくれた。
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