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第6章 家出は闘いの始まり

返事なんかしたくもなかったから、もちろん知らんぷり
翌日以降は、メールと電話の嵐だった
それでもしらないふりをしたらメールの内容は酷くなっていった

私のスマホにメールをよこしてるのに私のことには触れず
「聖志も帰ってこないんだけど
心配だから電話したいから番号教えて」

「奈美からお兄ちゃんに電話してみて」

「聖志は奈美の言うことなら聞くから帰ってくるように言って」

ショックを通り越して呆れた
お兄ちゃんは怒っていた

メールの合間にかかってくる電話

お兄ちゃんが最後のトドメをさすために電話に出た
「もしもし」

「聖志が奈美の電話に出るの」

「一緒に暮らしてるから」

「どうして？」

「奈美と俺、兄妹以上の関係だから
一番はお前たちのことが嫌だから家を出た」

「聖志の言ってることわからないんだけど」