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許嫁が多すぎる
第11章 四日目
翔太は富樫と共にリムジンに乗り、屋敷を後にした。
目的地は聞かされていない。
車で一時間くらい走った先は小さなライブハウスだった。
訳もわからず翔太は車から降ろされ、ライブハウスの客席へと連れて行かれる。
客席には誰も座っておらず、翔太一人が座る。
勝田が座ると突然スピーカーから音楽が流れ出した。
一条寺の代表曲である『恋とチョコレート』のイントロだった。
舞台の袖からテレビで見慣れた衣装を着た一条寺が出てくる。
手拍子を求めるようにマイク片手に両手を大きく叩いていた。
「おおっ!」
さすがに翔太もテンションが上がり手拍子をする。
一条寺は嬉しそうに微笑んで翔太を見ながら歌い始めた。
その後二曲歌った一条寺は翔太しかいない客席に大きく頭を下げた。
「今日は重大な発表があります」
頭を上げた一条寺は翔太の目をじっと見詰めながらマイクを通して語り始める。
「私、一条寺琴音は結婚することになりました」
真剣な一条寺の顔を翔太はじっと見詰め返す。
「相手は有馬翔太さんです」
二人はしばらく黙って見詰め合う。
目的地は聞かされていない。
車で一時間くらい走った先は小さなライブハウスだった。
訳もわからず翔太は車から降ろされ、ライブハウスの客席へと連れて行かれる。
客席には誰も座っておらず、翔太一人が座る。
勝田が座ると突然スピーカーから音楽が流れ出した。
一条寺の代表曲である『恋とチョコレート』のイントロだった。
舞台の袖からテレビで見慣れた衣装を着た一条寺が出てくる。
手拍子を求めるようにマイク片手に両手を大きく叩いていた。
「おおっ!」
さすがに翔太もテンションが上がり手拍子をする。
一条寺は嬉しそうに微笑んで翔太を見ながら歌い始めた。
その後二曲歌った一条寺は翔太しかいない客席に大きく頭を下げた。
「今日は重大な発表があります」
頭を上げた一条寺は翔太の目をじっと見詰めながらマイクを通して語り始める。
「私、一条寺琴音は結婚することになりました」
真剣な一条寺の顔を翔太はじっと見詰め返す。
「相手は有馬翔太さんです」
二人はしばらく黙って見詰め合う。