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許嫁が多すぎる
第5章 第一脱落者
翔太が声をあげたことで六人目の試験者も歯が当たったことに気付いた。
必死で口を大きく開こうとするが、小さな口は大きく開いたところで当たってしまう。
本人も気に入っていたチャームポイントの八重歯もこのときばかりは呪った。
自分の存在が完全にバレたと覚悟した六人目は涙を浮かべながら二分間の口淫実技を終了した。
「以上でございます」
六人目が退室するとメイドが目隠しを外す。
「それでは一人、脱落させるものをお選びください」
服装を整える翔太にメイドは紙とペンを渡す。
翔太としては絶対にさくらを落選させるわけにはいかない。
そういう意味で、確実なのは--
6と記入すべきことは明白であった。
六人目は間違いなく、幼なじみの天谷聡子なのだから。
紙に6と記入しようとし、指が止まる。
6と書けば間違いなく落選するのは天谷だ。
朝方の幼なじみよ表情を思い出し、躊躇してしまう。
今まで女として見たことがなかった天谷だったが、今朝の天谷は正直魅力的だった。
それに一番最初に、それとわかりながら十年以上の付き合いの天谷を落とすのは気が引けてしまった。
悩みながら翔太は紙に番号を記入して、目をつむりながらメイドに渡した。
必死で口を大きく開こうとするが、小さな口は大きく開いたところで当たってしまう。
本人も気に入っていたチャームポイントの八重歯もこのときばかりは呪った。
自分の存在が完全にバレたと覚悟した六人目は涙を浮かべながら二分間の口淫実技を終了した。
「以上でございます」
六人目が退室するとメイドが目隠しを外す。
「それでは一人、脱落させるものをお選びください」
服装を整える翔太にメイドは紙とペンを渡す。
翔太としては絶対にさくらを落選させるわけにはいかない。
そういう意味で、確実なのは--
6と記入すべきことは明白であった。
六人目は間違いなく、幼なじみの天谷聡子なのだから。
紙に6と記入しようとし、指が止まる。
6と書けば間違いなく落選するのは天谷だ。
朝方の幼なじみよ表情を思い出し、躊躇してしまう。
今まで女として見たことがなかった天谷だったが、今朝の天谷は正直魅力的だった。
それに一番最初に、それとわかりながら十年以上の付き合いの天谷を落とすのは気が引けてしまった。
悩みながら翔太は紙に番号を記入して、目をつむりながらメイドに渡した。