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第5章 第一脱落者

翔太と六人の試験者ならび、執事長、メイドがダイニングに集まる。

紫水や翔太の父は不在なのか姿がない。

集まった六人の美少女たちは不安げな表情を浮かべていた。
天谷は絶望的な気分で参加者たちの顔を見る。

全員が不安で一杯の表情を浮かべている。
普通に審査すれば絶対に落とされる可能性がないさくらも、顔が見えない審査だった為に不安を隠せない表情だった。

しかしそれらはすべて杞憂だ、と天谷は自嘲する。

この状態であれば翔太はさくら以外の参加者が誰なのか探して、そのものを落とすことは間違いない。
そして自分は確実に正体を晒すに等しい失態をしたのだ。


「それでは第一審査の結果を発表します。その前にまず最初に試験を行った順番を翔太にお伝えします」

執事長は天谷の絶望など気にも留めた様子もなく、進行する。

「一番目、千樹さくら様、二番目西尾梨華様、三番目桃園愛菜様、四番目一条寺琴音様、五番目沢木ロロット様、六番目天谷聡子様。以上の順番となっております」

執事長が急ぎ足で説明すると翔太の右の眉がピクッと動いた。
なんの反応なのかは天谷にはわからない。
しかしキャラクターに似合わずネガティブな天谷は悪いようにしか解釈できなかった。