パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第14章 合鍵

やっと会えると思った月曜日。
朝方から降り始めた雪はやむことはなく、地面に舞い落ちた雪は解けることなく積もっていった。
このままだったら電車が止まるかもしれないと、早めに帰る事を決めた時には遅くて、最寄りの駅に到着した時には途中からの運休の文字が掲示板に浮かび上がっていた。
このまま雪がやんで帰れるかもしれないと淡い期待を抱いていたけど、それが叶うことはなかった。

「ごめんなさい。急な大雪で電車が止まって復旧の見込みがつかないらしいんです。明日になれば復旧するとは思うんですが……」

未だに降り続ける雪。
普段は雪が少ない地域だけに、少しでも積もったりすると電車のダイヤは崩れ交通手段は麻痺して身動きが取れなくなる。

「もっと早く気が付けば帰れたのに、ごめんなさい」

やっと一緒に過ごせると思った連休最後の日。
金曜日に続き今日も一緒に過ごせないのかと思うと、光春さんに申し訳ない気持ちで一杯になって何度も謝罪の言葉を口にする。