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美女の身影
第24章 危険な誘惑(1)

黒井はドキドキしながら旅行当日を迎えた。
待ち合わせの駅近くの路上に車を停めて佑奈を待つ。
歩道の向こう側からキャリーケースを引く女性が歩いてくるのが見えた。
視界に入った瞬間黒井の胸が高鳴る。
他の通行人が振り返るような美人だ。
佑奈に違いなかった。
あらかじめ車の特徴を伝えていたので黒井が乗る車を見つけるのは簡単だったようだ。
車内の黒井の姿を視認すると、笑顔を見せて軽く会釈をしてくれる。
ガチャ
佑奈「おはようございます」
扉が開くと、彼女はいつもの聴き心地のいいクリアなボイスで爽やかな挨拶をしてくれた。
黒井もおはようと返す。正直ドキドキを隠すので精一杯だ。
席に座るなり、センターパネルあたりを見て「かっこいい車」と佑奈は呟いた。
見栄を張って高めの外車のレンタカーを選んで正解だったようだ。
助手席に乗る佑奈はいつも以上に輝いて見えた。
スレンダーなモデル体型にフィットした衣服は、いつものように完璧なチョイスのように見える。
きっとセンスがいいのであろう。
彼女がドアを閉めた瞬間に香水だろうか、ふわっと爽やかないい香りが黒井の鼻腔をついた。
当然だが佑奈が入ってきた途端に車内の雰囲気が一気に何段階も格上げされたような気がする。
なんか自分はとんでも無いことをしているぞと黒井は思った。
こんなモデルのような美人を隣に乗せていることが、黒井にとって現実感がなかった。
そして佑奈が視線をふっとこちらに向けると、
「今日はよろしくお願いします」
と柔らかい声を発する。
佑奈「あ、これ・・・」
彼女は思い出したように手に持っていた小さめの紙袋を開けると中からアイスコーヒーを取り出した。
佑奈「よかったらこれ、どうぞ」
黒井「あ、ありがとう。わざわざ買ってきてくれたんだ」
佑奈「いえいえ、全然、あっブラックで大丈夫でしたか?」
黒井「大丈夫、ありがとう」
佑奈「よかった。運転大変ですよね、休憩しながら行きましょうね」
薄っすらと口元に笑みを浮かべて優しい眼差しを向けてくれる佑奈をずっと見ていられず黒井は思わず目を反らしてしまう。
気を遣ってカフェでテイクアウトしてきてくれたようだ。
その気持ちが嬉しかった。
黒井はハンドルを握りしめると、アクセルを踏んで車を走らせた。
待ち合わせの駅近くの路上に車を停めて佑奈を待つ。
歩道の向こう側からキャリーケースを引く女性が歩いてくるのが見えた。
視界に入った瞬間黒井の胸が高鳴る。
他の通行人が振り返るような美人だ。
佑奈に違いなかった。
あらかじめ車の特徴を伝えていたので黒井が乗る車を見つけるのは簡単だったようだ。
車内の黒井の姿を視認すると、笑顔を見せて軽く会釈をしてくれる。
ガチャ
佑奈「おはようございます」
扉が開くと、彼女はいつもの聴き心地のいいクリアなボイスで爽やかな挨拶をしてくれた。
黒井もおはようと返す。正直ドキドキを隠すので精一杯だ。
席に座るなり、センターパネルあたりを見て「かっこいい車」と佑奈は呟いた。
見栄を張って高めの外車のレンタカーを選んで正解だったようだ。
助手席に乗る佑奈はいつも以上に輝いて見えた。
スレンダーなモデル体型にフィットした衣服は、いつものように完璧なチョイスのように見える。
きっとセンスがいいのであろう。
彼女がドアを閉めた瞬間に香水だろうか、ふわっと爽やかないい香りが黒井の鼻腔をついた。
当然だが佑奈が入ってきた途端に車内の雰囲気が一気に何段階も格上げされたような気がする。
なんか自分はとんでも無いことをしているぞと黒井は思った。
こんなモデルのような美人を隣に乗せていることが、黒井にとって現実感がなかった。
そして佑奈が視線をふっとこちらに向けると、
「今日はよろしくお願いします」
と柔らかい声を発する。
佑奈「あ、これ・・・」
彼女は思い出したように手に持っていた小さめの紙袋を開けると中からアイスコーヒーを取り出した。
佑奈「よかったらこれ、どうぞ」
黒井「あ、ありがとう。わざわざ買ってきてくれたんだ」
佑奈「いえいえ、全然、あっブラックで大丈夫でしたか?」
黒井「大丈夫、ありがとう」
佑奈「よかった。運転大変ですよね、休憩しながら行きましょうね」
薄っすらと口元に笑みを浮かべて優しい眼差しを向けてくれる佑奈をずっと見ていられず黒井は思わず目を反らしてしまう。
気を遣ってカフェでテイクアウトしてきてくれたようだ。
その気持ちが嬉しかった。
黒井はハンドルを握りしめると、アクセルを踏んで車を走らせた。

