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墜ちてイク~性奴隷妻は羞恥指令に躯は溺れて……。
第7章 チャプター07
 封筒の中は、真新しいスマホだった。ロックはかかっておらず、充電も既に済ませてあり、すぐにでも使えるようになっていた。
 嫌な予感がして、スマホに保存されている動画を確認してみると、思った通り、郁美(いくみ)が一也(かずや)に許したハメ撮りのファイルが入っていた。郁美が動画を消去しようとしたその時、まるで、それをどこかで見ていたように、そのスマホにメールが届いた。
 メールはタイトルがなく、ただ、「わかっているな」とあった。
 郁美は再び、悪魔の鉤爪にその身を捕らえられてしまったようだった。
 どうして、今さら。そう思うのだが、逃げ出すことは叶いそうになかった。動画を消してしまったとしても、郁美が屈伏するまで、一也がつきまとい続けることは容易に想像することができた。
 郁美の過去については、隆一(りゅういち)に一切、話していなかった。言えるはずもないのだが、たとえ、話していたとしても、一也は、あの男は必ず、自分の望みを押し通そうとするだろう。
 郁美の親ですら、口封じすることに成功していたのだ。警察沙汰にしたとしても、逃れられることはできないに、違いなかった。
 駅前の大通りを、これまでのことを思い出しながら歩いていた郁美は、着信を知らせる振動に気づき、足を止めた。大きく、ため息をつくと、ハンドバッグからスマホを取り出した。メールが受信されており、開くと「道郷(みちさと)町中央市民公園の噴水広場へ向かえ」とあった。
 道郷町中央市民公園はサイクリングロードや図書館、テニスコートなどの施設がある大きな公園で、あちこちに緑があることで、有名だった。かつては市民の憩いの場で、今でも図書館や野外劇場、植物園などの一部の施設は市民に利用されていたが、ほとんどの場所は老朽化が進んでおり、寂れてしまっていた。特に、西側の噴水広場を中心とした一角は暗がりが多く、ホテルを利用することのできないカップルが、いかがわしいことをするための場所として知られていた。
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