この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
墜ちてイク~性奴隷妻は羞恥指令に躯は溺れて……。
第1章 チャプター01
「あの、大丈夫ですか」
郁美の左隣にいた女性が、声をかけてきた。
「かなり、体調が悪そうですけど」
相手はまだ年若い女性だった。社会人になりたてなのか、黒のタイトスカートに白のブラウス、クリーム色のジャケットを着ていたが、郁美の目には服に着られている、という印象だった。
「だ……大丈夫です」
返事をした郁美の声は、自分のものとは思えないほど、震えていた。目も潤み、きっと蕩けきった顔をしているのだろうと、郁美は思った。
答えながら、郁美は急に周囲の視線を意識した。列車内の何人かには、郁美が痴漢行為に遭っているだけでなく、その行為を受け入れていることに、気づかれてしまっているのかもしれない。それを思うと、顔が赤くなるのを感じた。
「つ、次の駅で降りますので、どうかご心配なく」
「そう? よろしければ、休憩できるところまで、案内しましょうか」
郁美は首を横に振った。
「い、いえ。そこまで、お世話になるわけには……」
郁美は頭を下げた。そうしている間も、男の指は郁美のお尻や腰などをそっと、愛撫し続けていた。
『この先、列車が大きく揺れることがありますので、ご注意下さい。次の停車駅は道郷(みちさと)。停車時間は十五分となっております。停車駅は道郷』
アナウンスが流れたのとほとんど同時に、列車がカーブに差しかかった。横や後ろから人に押され、郁美はバランスを崩しかけた。その場に踏み止まることができず、ドアの前から離れざるを得なかった。先程、郁美に話しかけてきた女性の姿も、人の波に呑まれて、見えなくなってしまう。
郁美は誰かに、肩をつかまれた。引き寄せられる。抱きとめられる形になりはしたが、それ以上、よろめいたりすることはなかった。
列車はカーブを抜け出したようだった。列車のドアとドアの中間あたりだが、立ち位置を確保することができた。
「あ……ありがとうございます」
郁美は正面の男に礼をいった。離れようとする。
が、男は郁美と胸と胸をぴったりとくっつけたまま、逆に躯を押しつけてきた。太腿の間に異物を感じた。
「! ……」
男は一見、若く見えた。二十代半ばくらいだろうか。紺色のスーツに身を包み、ネクタイは臙脂色だった。この混雑のなかでも曲がったりしておらず、薔薇の花を象ったネクタイピンが印象に残った。外見はまったく、痴漢には見えない。
郁美の左隣にいた女性が、声をかけてきた。
「かなり、体調が悪そうですけど」
相手はまだ年若い女性だった。社会人になりたてなのか、黒のタイトスカートに白のブラウス、クリーム色のジャケットを着ていたが、郁美の目には服に着られている、という印象だった。
「だ……大丈夫です」
返事をした郁美の声は、自分のものとは思えないほど、震えていた。目も潤み、きっと蕩けきった顔をしているのだろうと、郁美は思った。
答えながら、郁美は急に周囲の視線を意識した。列車内の何人かには、郁美が痴漢行為に遭っているだけでなく、その行為を受け入れていることに、気づかれてしまっているのかもしれない。それを思うと、顔が赤くなるのを感じた。
「つ、次の駅で降りますので、どうかご心配なく」
「そう? よろしければ、休憩できるところまで、案内しましょうか」
郁美は首を横に振った。
「い、いえ。そこまで、お世話になるわけには……」
郁美は頭を下げた。そうしている間も、男の指は郁美のお尻や腰などをそっと、愛撫し続けていた。
『この先、列車が大きく揺れることがありますので、ご注意下さい。次の停車駅は道郷(みちさと)。停車時間は十五分となっております。停車駅は道郷』
アナウンスが流れたのとほとんど同時に、列車がカーブに差しかかった。横や後ろから人に押され、郁美はバランスを崩しかけた。その場に踏み止まることができず、ドアの前から離れざるを得なかった。先程、郁美に話しかけてきた女性の姿も、人の波に呑まれて、見えなくなってしまう。
郁美は誰かに、肩をつかまれた。引き寄せられる。抱きとめられる形になりはしたが、それ以上、よろめいたりすることはなかった。
列車はカーブを抜け出したようだった。列車のドアとドアの中間あたりだが、立ち位置を確保することができた。
「あ……ありがとうございます」
郁美は正面の男に礼をいった。離れようとする。
が、男は郁美と胸と胸をぴったりとくっつけたまま、逆に躯を押しつけてきた。太腿の間に異物を感じた。
「! ……」
男は一見、若く見えた。二十代半ばくらいだろうか。紺色のスーツに身を包み、ネクタイは臙脂色だった。この混雑のなかでも曲がったりしておらず、薔薇の花を象ったネクタイピンが印象に残った。外見はまったく、痴漢には見えない。