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墜ちてイク~性奴隷妻は羞恥指令に躯は溺れて……。
第15章 チャプター15
 セックスのことはーーどんな体位で犯されたのか、ペニスの形や長さ、逝った時の肉の悦楽の鋭さなどはつぶさに思い返すことができるのに、日常のそういった場面は霞がかかったように、記憶を振り返ることを拒んでいた。
 まるで、郁美の肉体が男たちに犯された時のことを鮮烈に、頭の中に刻みつけようとしているかのように。
 ーーそんなことはない。そのようなことは、あり得ない。
 郁美は頭の中に浮かんだその考えを、否定したかった。が、肉の悦楽を――絶頂時の悦びを、躯だけでなく心が完全に思い出してしまったのか、隆一と床に就いた後も、郁美はなかなか眠ることができなかった。
 隆一に躯を求められたらどうしよう、と思っていたのだが、夫は残業で疲れ切っていたらしく、食事を終えてシャワーを浴びると、すぐに眠りに就いてしまった。
 そのことに、郁美はほっとしたのだが、同時に夫の態度に割り切れなさも感じていた。あれだけ――あれだけ、郁美は男たちの性の対象にされ、犯され尽くしたというのに、夫は妻の躯に本当に興味を失ってしまっているのだろうか、と。
 そんなことを考えても、詮ないということは、郁美にもよくわかっていた。これまでがそうなのだから、今さら隆一が態度を変えることはないだろう、ということも。
 ベッドで共に横になってからも、郁美はしばらくの間、煩悶としていた。肉体はすっかり疲れ切っているのに、精神はそうではなかった。自然と乳首や膣に指が伸び、夫に隠れて自慰をはじめるのに、そう長い時間は必要なかった。
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