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朏の断片‐ミカヅキ ノ ダンペン‐
第3章 #2
「なんだろな。なんか違うんだよな。だいたいこんな感じだったと思うんだけど……ゾクゾクとか変な感じが足りない」
「変な感じ?」
上田は椅子に戻り座り込む。
「とにかく何かアイツのはエロいんだよ」
自分が美希にキスをしても、肝心の感覚は伝わらない。無理矢理言葉で補足した。
「ドキドキした?」
逆に聞き返されて上田は瞬きをする。
「俺が?アイツに?」
まっすぐに見ている美希を前に、どんどんと上田の眉間のシワは深くなった。
「ドキドキっていうか……」
キスに、ではない。同時に弄ばされた下半身が熱を持つ。
「アレは反則だ。あんなの無理だ」
キスをされただけならまだ蹴り飛ばすことも出来た。