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第3章 #2

「彼女にしてやるって言ってたけど。……美希どうする？」

「か、彼女？恋人？お付き合いしちゃうってこと？」

「いやなら断るし」


美希はパッと赤くなる頬を押さえた。


「すごい！」

「……ああ、そう」


喜んでいるらしいところを見ると付き合う気なのだろう。


「じゃあオーケーしとく」

「あ……でも真希は？いやじゃないの？」


これまで何一つ美希の希望を断ったことはない。長い髪がいいと言えば伸ばしたし、可愛い制服を着てみたいと言われ女子高にも入った。上田の美希に対する覚悟はそんなやわなものではない。


「別に？」


美希の為なら。嫌だとか何だとか自分の気持ちは必要ない。

だからこそ割りきって行動が出来たし迷いなど生まれなかった。

自分の感情など。考えてみたこともない。


「真希だいすきっ」

「ん。そろそろ面会時間終わるから帰るわ。ゆっくり寝ろよ」