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朏の断片‐ミカヅキ ノ ダンペン‐
第5章 #4
「――という夢をみたんや。アレはCカップはあった!グッとくるやん」
胸を張って威張るように言い切った片桐に、上田は冷めた視線を向けていた。
「あるわけないだろ」
そう呟くワンピース姿の上田の胸は見事なまでにペタンコだ。長い髪がかかっているので傍目には一見にしてそれはわからない。
「ていうか熱は大丈夫なの?」
「おう!根性で治したった」
昨日のアレは単なる夢だったわけだが、今日は本人が現場に来るのだ。胸はともかく、かなり近い状況も努力次第では再現可能かもしれない。何よりワンピース姿とか予想をしていないいでたちにかなり度肝を抜かれた。上田曰く美希のオススメらしい。少女漫画の王道か。