この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
朏の断片‐ミカヅキ ノ ダンペン‐
第6章 #5


例えばの話。喧嘩をしただとか、試験期間中であるとか。そうした何かがあったならまだしも。何の前触れもなしに片桐の日常から上田がすっぽり消えてしまった。

河川敷公園で練習のある日は欠かさず見に来ていたし、部屋の合鍵を渡してからはちょくちょく遊びに来ていたのだから、それはもう片桐にとっては日常だったのだ。いて当たり前になっていた上田がいないことは非日常で、その理由がわからないということは大きなストレスだ。

心配、不安、数え上げればキリがないが、こんな事態になって初めて気付いたことがある。

片桐は上田の住む家も知らなければ、足繁く通っていただろう病院もどこかわからない。学校は知っていたがそんなところに問い合わせるのも常識的ではない。

――つまりはこちらからはなすすべがない。


「八方塞がりやな……」


/100ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ