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粗治療
第3章 その後
はじめての大学に通う道中は
さすがにワクワクした
みんなより三ヶ月も遅れた
肩も完璧には治ってない
でも、僕は生きている
不意なきっかけで動きだした僕の時間
あの時は相当パニクったけれど、
今ではあの日々は何だったのだろうと
本当だったのかさえ信じがたいぐらいだ
彼女には感謝している
地獄から強制的に生に導いてくれた
本当に粗治療だったけど
不意に道端の花屋がめにとまった
あの時の花束にそっくりなものが
バケツにいけられていたからだ
「これは…」