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愛妻ネトラレ 久美子
第15章 真・話題の整体師
(あ、なんか…すごく安心する…)
整体師とはいえ、知らない異性に肌を触られるのは緊張するものだ、と考えていた久美子は、飯倉の掌の感触を背中に感じた瞬間、考えていたのとは真逆の感想を抱いた。

大きくて、暖かくて、包み込むような父性を感じさせる、安堵感をもたらす掌だった。

久美子はすぐにリラックスし、飯倉のマッサージに全てを任せ、たちまち寝落ちしてしまいそうなほど、心地良い気分になっていた。
『いかがですか?揉んでほしいところはございますか?』
優しい口調の飯倉の問いかけが、久美子が寝落ちするのを踏み止まらせる。

『いえ……凄く気持ち良くて…お若いのにマッサージお上手ですね…』
久美子はポワンとした眠そうな声で、素直に答える。
飯倉は爽やかに笑うと『恐れ入ります。奥様のようなお美しい方にそうおっしゃられると、嬉しいですね』と好感度の塊のような台詞で応じ『眠くなったら、そのままお休み頂いても大丈夫ですからね』と、久美子の睡魔を察知し優しい言葉を添える。

『…ありがとうございます』
久美子は答えながら、心の中で(綺麗とか美人とかは言われるけど、お美しい、なんて言葉かけられたの生まれて初めてかも)などと考えていた。

好きな時間、気持ちの良い時間というのは過ぎるのが早いものだ。
或いは、半ば夢心地だったのか時間の感覚が分からなくなっていた久美子だったが、ふと女性の声らしきものが聴こえた気がして首を傾げた。

『…?』
頭をあげようとした久美子のすぐ側で『…しッ』と口の前で人差し指を立て、静かにするように仕草で示した飯倉は、音がしないようにそ〜っと仕切のカーテンを少しだけ動かす。

『…ッ!?』
飯倉が久美子の口を手で塞がなければ、久美子は驚きの声をあげていたかもしれない。
そこにはキスをしながら正常位で交わる綾瀬と、整体師二階堂の姿があった。

綾瀬は二階堂の身体に両腕を回ししがみつくような形で抱きついており、二階堂は綾瀬のチッパイを優しく揉みながら、時折乳首をコリコリと指先で転がしている。

『……ン……ッ、ん……』
極力声を出さないようにしているのだろう、綾瀬は熱心に舌を絡め積極的に二階堂とのディープキスを求めているようだ。
見れば下半身も二階堂の腰に、綾瀬の脚が蟹挟みのように巻き付いている。
二人の腰は擦り付け合うように卑猥に細かく蠢いていた。
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