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Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第1章 幼く・・・儚く
『おーイテェ・・・』
『いってぇなぁ…鬼ババァ!』
『まったく!顔みればあんたらは!
いい加減になさい!
お父さんに言いつけるわよっ?!』
『ぷっ・・・ダッサ(笑)』
『今時…おとーさんに言いつけるって…』
もう親父にチクられてどうのこうの
なんてビビる歳でもない
(特にオレは)
そんなオレら兄弟に手を焼いて
母親はいつも呆れかえっていた
『リョウキは新人戦の
メンバーに選ばれたのよ
色々プレッシャーもある中で
頑張ってるんだから~…
そう茶化してばっかいないのケイゴ』
『へぇ・・・~』
『落ちこぼれの暇人の相手で
家でまで疲れんの勘弁しろよな兄貴』
『リョウキ・・・!
あんたも余計なことばっか言わないの
お兄ちゃんは夏休み働いてるのよ
お金稼ぐのは大変なことなの!
今のリョウキに出来ないでしょう
そういう言い方はやめなさい!』
『ハイハイ・・・~』
『ごちそーさま・・・』
『ごちそうさま・・・
・・・母さんまだ食わないの?』
『お父さん少し遅くなるみたいだから』
『~…じゃ悪いけどオレ休むね』
『いいのよ・・・あ、リョウキ
靴!新しいの買いなさいね
ケガしないようにね』
『あぁ・・・サンキュー』
クソ生意気だし
口も悪いが
どことなく家族を気遣うことを
忘れない弟
毎日毎日…クタクタになるまで
部活なんか頑張って
まだ中学に入ったばっかで
遊ぶ暇もなくて
なにがそんなに楽しくて
なんでそんなに頑張れるんだ?
なんてことを思ってたオレは
そんな弟を
この頃は、それはそれは
さめざめした目で見ていた