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Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第8章 大丈夫だよ・・・。

この間のオレの一言が



まさか【そういう意味】とは


思わなかったカンナは・・・




『っ・・・』




じわ……っと目を潤ませて




カンナは・・・泣き崩れた






『カンナ・・・(笑)泣くなよ』






『っ・・・く・・・ふふ

っ・・・それなら・・・

∥百人力∥だね・・・っ』




くしゃくしゃ、っと

涙を拭って顔を上げると


カンナはオレを見上げて

太陽みたいにニッコリと微笑んだ





『ふふ・・・それなら私

なんにも恐くないや・・・』





∥気の持ちよう∥って大事だ




例えば、ほんの一瞬でも

笑顔になれること



やる気になる、とか



希望を見出だすとか




綺麗事じゃない・・・大事なことだ






『私・・・ちょっと遅れちゃうけど

私も・・・必ず

私、ちゃんと看護師になる♪

それで、ケイゴの事をバッチリ

サポートするから・・・!』




カンナはニカっと

白い歯を見せて笑い

オレにブイサインをする





『ふふふ・・・私・・・実はね

チョット夢に見てたんだ』




『夢???』





『ケイゴって、いつも・・・

スーパーマンみたいだから(笑)

もしかしたら、いつか

レスキュー隊とか、なんか

すごい意外な仕事に就くんじゃないか

・・・とかって勝手に思ってて』





『(笑)デタ~…久々に、そういうの』




『職人さん……消防士…~

ううん・・・もし

もし・・・ケイゴが、救急とか医者とか

同じ世界にいたらな・・・って思った事も

ほんとは、あったの・・・』






『なら、ちょうどよかったじゃん(笑)』




『まさか、現実になるなんて

さすがに、あたし…思わなかった(笑)

断然やる気でてきちゃった・・・♪』




カンナは笑顔で

小さな両手をギュっと握って

ガッツポーズまでして見せる





狭い病室・・・

オレとカンナ・・・ふたりだけの

∥小さな世界∥かもしれない



だけど、そんな狭い

ちっぽけで無機質な空間が

ホカホカと温かみを持つように




オレたちは・・・

∥新たな夢∥を持った
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