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第9章 一瞬を必死に生きろ・・・

センセーの評価が悪くなる？

成績に響く？




オレ…所詮

オトナの機嫌を伺うヤツになったのかな






いや・・・ちがう

そうじゃない




学校を卒業できなきゃ
その先へは進めない


オレに与えれた、この試練を

乗り越える術が





ここを乗り越える術が

それってだけだ




未来を

生きていくための術が

ここにあるだけだ




そのために
がまんするってこと





堪えろ・・・堪えろ・・・




アタマに血が昇って


カッとなってやらかした事なんて

オレでなくても、きっと大概が

後悔する



ぶん殴れば

スッキリはするかもしれない



でも

グッと堪える事も…必要だ



どんなに許せなくても

どんなに・・・悔しくても。




∥∥ケイゴ・・・ダメだよ∥∥



『・・・？』



なんて・・・カンナの声が

聞こえた気がしたのは



去年の夏に

似たような事があったからかな





でも、そんなオレを

止めてくれるカンナは

今、ここにはいない




カンナは別の

もっと厄介なモンと闘ってるんだ



オレの尻を叩いて

励ましてくれるカンナは

この教室にはいない



受験も…時に遭遇する

こんな下らない事も

オレが自分で

乗り越えなければならないことなんだ




くだらないことで
大事な事を見失うのはナシだ



それに、こんな事のために
カンナに…心配させたり

ガッカリさせたくない




堪えろ・・・





オレは黙ってテキストを閉じて


教室を出た