この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第12章 花の命・・・
キキ…ッ・・・ガッチャン
オレは斎場に着くなり
チャリを放り出して
ひたすら走った
食事もとってない…水分も摂ってない
にわかに走り出したばかりの体は
少しフラついて、喉もカラカラだった
なのに…不思議となにも感じない
いくらでも…いくらでも
動けるし…走れるんだ
おかしなものだよね・・・生きてる人間って
いちばん逃げたい現実に向かって
オレは一心不乱に…走っていた
『ハァ…っ…ハァっ・・・』
カンナの名前の揚がっている会場に
オレはひたすら足を進める
「ちょ…??・・・あの…!?」
受付や会場の入口に立ってる係の人達が
なんの挨拶もなしにズカズカと入って
躊躇なく進んでいくオレを見て
ギョっとして慌てていた
そんな周りの動きや音が
オレの目…耳にも入っていたのだろうけど
オレには…まったく入ってこない
目指す場所だけを見て
足を進める
そこに・・・・・・アイツがいるから