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それでも僕は
第10章 10☆
「そ、そんなに心配しなくても大丈夫ですよ」
ゆうしかり、あやめちゃん、亨くんしかり、来生先生しかり、俺の周りの人達は俺に対してやや過保護な気がする。
「周囲を気遣えるのは慧くんの美点だけど、気遣い過ぎて無理し過ぎるのは慧くんの悪いところだからね?」
来生先生は俺に無理しないようにともう1度釘を刺して処方箋を渡す。俺は処方箋を受け取り診察室を後にする。
病院の1階にある薬局で薬を貰って病院を出る。
「あっつ…」
アスファルトに日光が反射して暑い、もう7月に入り連日高い気温の日々が続き身体の弱い俺には辛い日々が続いている。
「お疲れ…ケイ」
「ゆ、ゆう!?どうしてここに!?」
後ろからヒヤッと冷たいものが頬に当てられ驚いて振り返るとゆうがいた。
「ぶ、部活は?」
「テスト期間近いから休み…だから迎えに来たよ」
ゆうは俺にスポーツドリンクを渡す。
「最近、暑くなったから体調には気を付けろよ」
ゆうは俺のかばんを持つ。
「………これからどうする?」
「……ゆうの家に泊まりたい」
俺が甘えるように言うとゆうは嬉しそうに微笑む。俺とゆうは肩を並べて歩き出す。
「あちっ…」
ゆうはYボタンをふたつほど外し、暑そうに胸元をパタパタさせる。第2ボタンまで開いたYシャツからゆうのエロい鎖骨が顔を覗かせる。ゆうの色気は男女問わずに通じるらしく。周囲の視線がゆうに集まる。
「…どうした?」
「……また身長伸びたな…って思って」
中学生になってゆうの身長はぐんぐんと伸び165cmを超え、がっしりした男らしい身体になった。
「…そういう、ケイはまた細くなってない?」
成長期に入り身長が伸び大人の身体になったゆうに対し、夏バテで食欲が細くなった俺はまた体重が落ちた。来生先生にも体重が落ちたことには注意を受けた。
「……夏バテみたいだけど大丈夫?」
あまり構ってやれないことに罪悪感を覚えているのかゆうの表情は暗い。ゆうだって頑張っているのに、俺の存在がゆうの負担になっている。ゆうと気まずい空気のまま、優斗さんのマンションに着く、ゆうも優斗さんも忙しいのにいつもキレイな部屋に感心する。
ゆうは空になったペットボトルをごみ箱に捨てて、冷蔵庫から冷えたミネラルウォーターを取り出す。