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唇果実
第3章 ユウリ
ユウリには帰る家があり、両親ともに働きに出てはいたが特に夫婦仲に問題らしいものもなく、ごく一般的な家庭に育った一人娘らしい落ち着きがあった。

友達もいるが適度に距離を保ち、群れることはなかったし、親友や幼馴染らしい立ち入った人間関係もなく、かと言って孤独を愛するような高みも望んでいないようだ。

そんな事情もあり、特に派閥的なものにも干渉されず自由に見えた。

自由?

もちろん彼女がそう見えるのは対人関係においてであって、その表情はいつも不満気でおよそ自由を謳歌するそれではなく、きっと自由の価値すら意識してもいないようだし、その意味を知るには単に若いのだ。
自由というよりはタンポポの綿毛のように吹けば無軌道な風に乗って、意志のない旅を強いられるような運命論的な年頃なだけだった。
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