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第3章 ユウリ

下校時の無目的な解散に躊躇しながらも、足どりは軽くバレリーナのように家路につくユウリは部活動にも入らず、学校指定の革カバンにはちゃんと教科書を詰めて、サブバックとして許されていた私物のナイロンリュックサックにはその一日に使いきれなかった言葉の束をしまい込み一人無言で外履きのキャンバススニーカーに小さな足を突っ込んだ。

そんな時のユウリは目一杯大人びて見えたし、
そんな時のユウリの脚は、とても美しかった。