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嘘の数だけ素顔のままで
第1章 序章
 人権無視は現場でも起こった。交通誘導員は、主に道路の舗装工事や電気工事会社に就くことがほとんどなのだが、言葉汚く罵られることは日常的であった。


 一般車両や自転車、歩行者というのは安全を守るべきお客様扱いをしなければならない。気の荒い工事業者もコトブキたちのときとは態度を一変させて一般人には平身低頭した。

 つまり警備保障会社に工事業者から業務の一部(交通誘導)が委託され、さらに間接的にとはいえ一般車両や歩行者に安全のサービスを提供するという二重派遣が交通誘導員の立場だった。

 コトブキからすれば、警備保障会社に雇われている身なのだから、三重構造で身売りされていることになる。身売りされた回数だけ人権はなくなってしまうのだとコトブキは思った。


 人権がなくなると業務上どのように支障がでるのかといえば、祭りの警備をしたときが顕著だった。酔っ払いから中身の半分以上入った缶ビールを顔に投げつけられたり、目の前でカラーコーンを蹴飛ばされたり、中学生のような年下に胸倉を摑まれたりした。


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