この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
嘘の数だけ素顔のままで
第7章 痴漢【2】
 一昨日のラインはヒタチノゾミが画像を送信したのが最後だったが、遡ってみるとその日は長い間やり取りをしていたようだ。旦那が近くにいる、というヒタチノゾミのラインに対して、うるさい、はやくしろ、ぐず、といった『先生』のラインが続けざまに並ぶ。

 ヒタチノゾミが返信に添付したのは画像ではなくて動画だった。


 再生した。


 耳障りな音声が反響して始まった動画は自宅と思われるトイレの個室だった。ヒタチノゾミは便座に坐っていて下の服は膝まで下ろされている。股ぐらをひろげて飾り毛を何度か掻き上げた。ヒタチノゾミは……おしっこをした。


 だが、トイレで撮られた動画はこればかりではない。もうひとつは教室のトイレだった。動画のサムネイルに映り込んでいた便座カバーの色でわかった。


 再生した。


 唐突に断末魔のような女の悲鳴があがってコトブキはビクッとなった。画面は真っ暗になったり、乱反射したりした。動画の手ぶれがひどかった。『先生』の息遣いが悲鳴の間断をぬって荒々しくなった。悲鳴だったものが突然低くうなった。


 そうそれだ、と『先生』の声がした。


 画面に黒く映ったのはヒタチノゾミの髪の毛で乱反射したのはヒタチノゾミの素肌だった。後ろから突く『先生』のリズムで手ぶれしていたのだった。


 さっきからその声だせって言ってたんだよ、『先生』はそう言って息を弾ませた。


 うなり声は咆哮した獣のように尾を曳いた。画面は天井を映したり、壁を映したり、床を映したり、便座を映したり、めちゃくちゃに動いた。そして、手間取らせやがって、と『先生』が舌打ちしたところで動画は突然切れた。


/99ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ