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硝子の初恋
第1章 憧れの王子様
(何この展開!? まさかの大チャンス?!)
片想いの先輩と密室に2人きり。少女漫画のような展開に、まゆなの心臓が忙しくなる。
(いやいや、どうすんの?!)
11月なのに、密室の体育倉庫は蒸し暑さすら感じる。だが、夜は一気に冷え込むだろう。長時間閉じ込められるのは危険だ。
(どっ、どうしよ?!)
すぐ戻るつもりで、携帯を教室に置いて来てしまったまゆな。
(携帯がなきゃ助けを呼べないじゃん?!)
1人百面相をするまゆなを、高臣は楽しそうに笑って見ていた。
「先輩、携帯、持ってますか?!」
「あ、ああ」
1人百面相から、突然顔をあげたまゆな。
不意に話を振られ、一瞬面食らいながら、高臣は携帯を取り出す。
「誰かに連絡して、鍵開けてもらいましょうよ!」
「んー、そうだな」
携帯を触り始める高臣。
高臣からの知らせで、そのうち助けが来るだろうと、まゆなは安堵のため息を吐く。
「座れば?」
高臣が自分の隣の跳び箱を叩きながら言う。
(う……隣に座りたい……けど、恥ずかしい)
まゆなは扉に凭れかかるように地べたに座った。
高臣はまゆなを睨み、小さく舌打ちした。
片想いの先輩と密室に2人きり。少女漫画のような展開に、まゆなの心臓が忙しくなる。
(いやいや、どうすんの?!)
11月なのに、密室の体育倉庫は蒸し暑さすら感じる。だが、夜は一気に冷え込むだろう。長時間閉じ込められるのは危険だ。
(どっ、どうしよ?!)
すぐ戻るつもりで、携帯を教室に置いて来てしまったまゆな。
(携帯がなきゃ助けを呼べないじゃん?!)
1人百面相をするまゆなを、高臣は楽しそうに笑って見ていた。
「先輩、携帯、持ってますか?!」
「あ、ああ」
1人百面相から、突然顔をあげたまゆな。
不意に話を振られ、一瞬面食らいながら、高臣は携帯を取り出す。
「誰かに連絡して、鍵開けてもらいましょうよ!」
「んー、そうだな」
携帯を触り始める高臣。
高臣からの知らせで、そのうち助けが来るだろうと、まゆなは安堵のため息を吐く。
「座れば?」
高臣が自分の隣の跳び箱を叩きながら言う。
(う……隣に座りたい……けど、恥ずかしい)
まゆなは扉に凭れかかるように地べたに座った。
高臣はまゆなを睨み、小さく舌打ちした。