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硝子の初恋
第5章 名前は特別の証?
「嘘……ッ」

「何だよそれ! まゆが先に告白しといて、俺の告白は拒否?」

ブンブンと首を振るまゆな。その度に涙が零れ落ちる。先程とは違う、"嬉し涙"

「 好きッ、眞斗が好きッ」

まゆなは高臣に抱き付いた。

「ハマってるのは私だけだと思ってた。嬉しいッ」

嬉しくて嬉しくて、まゆなはぎゅーぎゅーと高臣に抱き着く力を強める。

「俺も相当ハマってる。でも今は、こっちのハマってるのを何とかして欲しい」

「こっち?」

高臣が目で指す先。

繋がったままの身体、

ハマったままの─────…

「そそそそそうだった! ごめんッ」

慌てて離れようとするまゆなの腰を、高臣がグッと引き寄せる。

「……このまま、続き、出来る?」

先程の優しい顔は隠れ、今の高臣は男の顔をしている。

「うん……」

まゆなは高臣に抱きつき、先程とは全然違う幸福感の中にその身を任せた。

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