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硝子の初恋
第7章 初めて一緒のクリスマス
「もーッ!!」

ズボッ……高臣に黒いニット帽を被せるまゆな。高臣の目が隠れてしまうくらい深くまで被せる。

「クリスマスプレゼント?」

「う……うん……」

こんな渡し方じゃなくてちゃんと渡したかったなと、まゆなは少しだけ後悔する。

「サンキュ」

言いながらニット帽を被り直す高臣は、やっぱりカッコ良くて、まゆなの心臓がまた忙しくなる。

甘い時間に浸りたいのに、高臣の後ろからまた女が近付いて来る。

「ダメダメ! 隠してて!」

「は?」

スッポリと、ニット帽を高臣の顔の下の方まで被せるまゆな。

「ちょっと……」

近付いてきた女がまゆなを睨む。

「行きません! お断りです」

まゆなは、高臣の、帽子で隠れた顔を抱き寄せる。

「はぁ? あんたに聞いてないし」

女たちの言い争いを聞きながら、まゆなの胸元で帽子を整えた高臣。

「あ……!」

「まな……!?」

高臣の手が、まゆなの後頭部と腰へと回される。その手にぐいっと引き寄せられたまゆなの唇に、高臣の唇が重なった。
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