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硝子の初恋
第7章 初めて一緒のクリスマス
「わぁ、キレイ!!」

普段は通らない駅前公園通りのイルミネーション。高臣と手を繋いで、イルミネーションの中を歩く。

駅から少し先の公園まで延びる公園通りは、歩行者や自転車しか通れないが、二車線の道路程の幅があってとても広い。

その中にいつもある噴水やオブシェも、今夜はイルミネーションに飾られ輝いている。

その中間にサンタクロースやトナカイ、スノーマンの電飾のオブシェも置かれ、通りの終点の公園の入り口には大きなクリスマスツリーが置かれ、たくさんの人が群がっていた。

「眞斗ッ、写真撮ろうよ?」

まゆなは携帯をカメラモードに切り替える。高臣に寄り添って、必死に伸ばした手でシャッターを押す。

「幸せ?」

撮れた写真を見ながら、幸せそうに頬を緩めるまゆな。高臣は思わず抱きしめ、そう聞いていた。

「うん! 幸せ」

満面の笑みでそう返すまゆな。つられて高臣の口元も緩む。

「あのー」

2人の横から声が掛かる。若い女の声。まゆなは嫌な予感がした。

「これから女友達とクリスマス会するの。一緒に行かない?」

「行かない」

高臣に向けて発せられた声の主に、高臣は即答する。

(もしもーし、隣に彼女がいますけど?!)

イルミネーションの明かりとクリスマスの雰囲気で、女の子も積極的になってきているようだ。

チラチラと高臣を振り返る女の子や、キャーキャーと高臣を見ながら友達と盛り上がる女の子、隙あらばとじっと狙っている女の子。まゆなは周りを見回して、少し焦った。

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